AU REVOIR

今日はストラスブールで一番仲が良かったけんちゃんが発つ日。

彼との出会いは去年の9月。
でもどちらともいつ初めてあったか、そのときどのような言葉を交わしたのかということも全く覚えていない。出会って数日後に僕が持ってきたカップラーメンを夜一緒に食べたというのが残っている一番古い記憶である。

おたがい体育会系だったが故に、あう部分があったのだろう、すぐ仲良くなり、ストラスブールでは彼と過ごす時間が本当に多かった。
ケバブを一緒に食べ歩き、ストラスブール一おいしいケバブ屋を探したり、中華行ったり、映画を見に行って一人前に評論したり、同じ授業(音声学)とったり、パリ・ベルギーに行ったり、飲みながら語り明かしたり。一緒に素敵な時間を共有できたことは僕の人生にとって何ものにもかえがたい思い出になるだろう。そして彼にとってもそうであって欲しい。

夕方、みんなで彼を駅まで送りにいく。
駅のホームで言葉を交わす。
思わず泣きそうになるが、結局涙は出さなかった。
そして、電車は定刻どおりに発車した。

夜、音声学へ。
いつものように授業は坦々と進んでいった。

別れは終わりではなく次の新しい生活に向けての序章だ。
願わくば彼の新しい生活が希望に溢れ、充実したものでありますように。

その前にちゃんとけんちゃんが飛行機に乗れますように。